【開催報告】海洋エネルギー(石油・天然ガス)開発に関する国際連携プログラム 第3期協力覚書締結式及び日本財団 海洋開発国際セミナー
場所:日本財団ビル
日本財団は、2050年カーボンニュートラル実現に向けた海洋開発分野における脱炭素化や、海洋開発の新技術の開発の促進のために、世界のオイルメジャーが参画する海洋技術開発のコンソーシアムである米国DeepStar※1と連携した技術開発プログラムを2018年より実施しています。
これまで2期8年にわたり、安全性の向上から脱炭素技術の開発などまで、幅広い事業を支援してきており、助成規模の総額は約20億円に上ります。AIを活用した故障予測モデルや自律型潜水ロボット、ドローン点検システムなど、商用化につながる成果も現れ始めています。
今般、これらの活動をさらに継続し、海洋石油・天然ガス分野における脱炭素化・安全性向上の実現にさらに資する技術開発プログラムを実現するため連携していくことについて合意に至り、MoU(協力覚書)締結式、及び資源開発と脱炭素化推進についての国際セミナーを、2025年9月25日(木)に開催いたしました。

協力覚書締結式
締結式では、冒頭では、日本財団会長の尾形武寿、DeepStarのボードメンバーであるClay Thompson氏の挨拶に続き、協力覚書締結式が行われました。


立会人:尾形 武寿(日本財団会長)
Clay Thompson(DeepStar Board Member & Oxy’sDirector for Gulf of America Operations)
署名人:海野 光行(日本財団常務理事)
Shakir Shamshy(DeepStar Director)
海洋開発国際セミナー
海洋開発国際セミナーの冒頭では、日本財団常務理事の海野光行より開会の挨拶が行われました。

その後、基調講演として、JOCMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)の森裕之氏による、「Unlocking the Energy Industry’s Potential for a Sustainable Future / 持続可能な社会を実現するためのエネルギー産業の可能性を探る」について講演がありました。

続いて、DeepStarのダイレクターであるShakir Shamshy氏による「DeepStarの活動と日本企業への期待」について講演がありました。

その後、日本財団―DeepStar連携技術開発助成プログラムの進行状況の発表として、これまでの参画企業のうち4社からの成果発表が行われました。
発表企業 | テーマ |
---|---|
1.白山工業株式会社 | 光ハイブリッド型海底ケーブルによる海底常設型CCS貯留層モニタリングシステムの開発 |
2.株式会社オメガシミュレーション | CO2の最適管理技術の開発 |
3.Terra Drone 株式会社 | 小型ドローンによるオフショアプラットフォームの狭所・高所点検の効率化 |
4.株式会社ハイボット | 多関節アームロボットによる海洋プラント点検システムの開発 |
最後に、日本財団海洋事業部長の桔梗哲也より、第3期DeepStar連携事業の計画についての説明が行われ、事業への積極的な提案が呼びかけられました。
- ※1 DeepStar(ディープスター)とは?
世界中の海洋石油・天然ガスの探査・開発・生産を担う上流企業と呼ばれる企業※2とこれら企業に製品・サービスを提供する企業、大学、研究機関などから成る海洋技術開発のコンソーシアム。 - ※2 DeepStarコアメンバー企業:bp(英国)、Chevron(米国)、Equinor(ノルウェー)、ExxonMobil(米国)、Hess(米国)、INPEX(日本)、Oxy(米国)、Petrobras(ブラジル)、Shell(英国)、TotalEnergies(フランス)、Woodside Energy(オーストラリア)
お問い合わせ
日本財団 海洋事業部 海洋船舶チーム
- メールアドレス:ocean_innovator@ps.nippon-foundation.or.jp