妊娠SOS相談窓口の拡充に向け支援先を決定コロナ禍で急増した妊娠相談に対応

日本財団は、妊娠SOS相談窓口の新設及び既存窓口の体制強化を目的に、2020年7月21日~8月21日にかけて、NPO等を対象とした助成事業を募集し、この度、NPOや乳児院など12団体に対して支援を行うことを決定しました。本助成事業を通じて、(1)虐待死の予防、(2)妊娠期からの支援による良好な親子関係の構築、(3)母子の健康の保障、(4)子どもの安心・安全な養育環境の保障(特別養子縁組や里親など)を目指します。

1. 支援決定団体

  • 五十音順
支援先 代表者 所在地 助成金額(円)
一般社団法人 あんしん母と子の産婦人科連絡協議会 鮫島 浩二 埼玉県 1,080,000
一般社団法人 岡山県助産師会 大井 伸子 岡山県 5,820,000
一般社団法人 小さないのちのドア 永原 郁子 兵庫県 9,680,000
公益社団法人 愛知県助産師会 星野 眞理子 愛知県 8,090,000
公益社団法人 群馬県助産師会 眞下 由利子 群馬県 6,270,000
社会福祉法人 子育ち・発達の里 小田切 則雄 山梨県 4,860,000
社会福祉法人 慈愛会 平田 牧男 福岡県 14,940,000
社会福祉法人 大念仏寺社会事業団 杉田 善久 大阪府 5,800,000
社会福祉法人 福岡県母子福祉協会 松田 潤嗣 福岡県 14,730,000
特定非営利活動法人 ここはぐ 小田嶋 麻貴子 秋田県 5,070,000
特定非営利活動法人 親子ネットワークがじゅまるの家 野中 涼子 鹿児島県 4,560,000
特定非営利活動法人 10代・20代の妊娠SOS新宿ーキッズ&ファミリー 佐藤 初美 東京都 6,670,000

2. 事業期間

2020年10月13日~2022年3月31日

3. 支援する事業

妊娠SOS相談窓口の新規立ち上げ、既存の妊娠SOS相談窓口の拡充

4. 主な応募条件

  • 相談窓口は電話だけでなくSNSやメールを受け付けること
  • 必要に応じて病院・市役所等への付き添いを行うこと
  • 相談員、社会福祉士、助産師などの専門職を配置していること

等を応募条件としました。

背景:コロナ禍で妊娠相談が急増、社会の援助は不十分

新型コロナウイルス感染症の影響により、一斉に学校が休校となった中、中高生からの妊娠相談が増加しました。妊娠SOS相談窓口を運営している特定非営利活動法人ピッコラーレによると、2020年4月の相談件数が前年同月比で約1.5倍となりました。相談の手段はメールやSNS等によるものが増加しています。
一方で、各自治体が行っている妊娠SOS相談窓口は、開設時間が限定的であったり、医療機関への付き添い支援がないなど、量的にも質的にも相談窓口の体制が不足しているのが現状です。

目的:「思いがけない妊娠」からの虐待死を防ぐために

日本における虐待死はここ数年、年間50件ほどで推移していますが、うち約半数は0歳児が占めています。こうした事件の背景には「思いがけない妊娠」や「妊婦検診未受診」があることが多く、思いがけない妊娠をした女性が、社会的孤立を深めていったことが想像できます。
そこで日本財団は、一人で悩む女性に寄り添い、適切な支援につなぐため、この度「妊娠SOS相談窓口の新設および拡充にかかる助成」を開始することとしました。本助成事業では、(1)虐待死の予防、(2)妊娠期からの支援による良好な親子関係の構築、(3)母子の健康の保障、(4)子どもの安心・安全な養育環境の保障(特別養子縁組や里親など)を目指します。

目指す姿:窓口運営に助成、数年間で相談実績を積み都道府県からの受託を目指す

本助成事業では、相談窓口の立ち上げや既存の相談窓口体制の拡充のための費用を、補助率80%以内、2000万円を上限に助成します。助成により相談窓口を運営し、相談実績を積むことで、3年以内に都道府県等からの受託を目指します。

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