「1万人女性意識調査 特別編」8カ国の女性に聞く 少子化に対する意識求める対策は「働きやすい環境の整備」
夫婦に望ましい子どもの数はどの国も2人

日本財団は1月、8カ国の女性を対象に少子化をテーマとした意識調査を実施しました。世界の人口は2020年、77億人を超え、国連は今世紀半ば過ぎに100億人に達すると予測しています。そうした中、先進国の多くが少子化に直面する一方で、アフリカ諸国を中心にした途上国では人口増加が続き、格差や移民が国際社会の大きな問題となりつつあります。

女性意識調査結果の棒グラフ。日本、アメリカ、中国、韓国、フランス、イタリア、スウェーデン、デンマークの18~69歳の女性500人が回答。

Q1.自国の少子化の現状をどう捉えていますか。(ひとつだけ)

日本で、問題ありと答えた人79.6%、問題なしと答えた人7.0%、わからないと答えた人13.4%。
アメリカで、問題ありと答えた人21.8%、問題なしと答えた人51.8%、わからないと答えた人26.4%。
中国で、問題ありと答えた人56.4%、問題なしと答えた人37.4%、わからないと答えた人6.2%。
韓国で、問題ありと答えた人80.6%、問題なしと答えた人13.6%、わからないと答えた人5.8%。
フランスで、問題ありと答えた人37.4%、問題なしと答えた人46.2%、わからないと答えた人16.4%。
イタリアで、問題ありと答えた人73.6%、問題なしと答えた人21.4%、わからないと答えた人5.0%
スウェーデンで、問題ありと答えた人27.2%、問題なしと答えた人43.0%、わからないと答えた人29.8%
デンマークで、問題ありと答えた人37.0%、問題なしと答えた人45.4%、わからないと答えた人17.6%
Q1.自国の少子化の現状をどう捉えていますか。(ひとつだけ)

今回は、少子化に直面する国の女性がこの事態をどうとらえ、どのような問題意識を持っているか、探るのを目的に調査を実施しました。対象には社会福祉制度の整備が先行しているスウェーデン、デンマーク、事実婚など新しい夫婦関係が進むフランス、少子化が急速に進む日本、イタリア、韓国、移民によって引き続き人口増が予想されるアメリカ、さらに1980年代から最近まで一人っ子政策がとられた中国の計8カ国を選び、各500人から回答を得ました。

調査では自国の少子化の現状や原因、問題点から家計の中で子供に掛かる費用、自国の少子化対策に対する評価まで幅広く聞き、それぞれの国の違いが回答に反映されています。一方で、少子化対策では「働きやすい環境の整備」が、夫婦(カップル)に望ましい子どもの数では「2人」がともに8カ国で1位を占めるなど、共通の傾向も見られます。

このほか未婚のまま子どもを持つことへの抵抗感や国際社会の大きなテーマとなっている移民・難民問題などに関しても、自国の労働力不足との関係や移民との共生をどう図るか、などについて多角的に質問しています。

女性意識調査結果の棒グラフ。日本、アメリカ、中国、韓国、フランス、イタリア、スウェーデン、デンマークの18~69歳の女性500人が回答。

Q6.自国の少子化対策に対する評価は5点満点で何点ですか。(ひとつだけ)

日本で、1点と答えた人23.0%、2点と答えた人40.4%、3点と答えた人34.0%、4点と答えた人2.4%、5点と答えた人0.2%。平均は2.2点。
中国で、1点と答えた人3.2%、2点と答えた人12.8%、3点と答えた人41.8%、4点と答えた人30.0%、5点と答えた人12.2%。平均は3.4点。
アメリカで、1点と答えた人9.6%、2点と答えた人11.8%、3点と答えた人57.2%、4点と答えた人14.4%、5点と答えた人7.0%。平均は3.0点。
デンマークで、1点と答えた人5.4%、2点と答えた人14.0%、3点と答えた人66.6%、4点と答えた人10.2%、5点と答えた人3.8%。平均は2.9点。
スウェーデンで、1点と答えた人9.2%、2点と答えた人14.0%、3点と答えた人64.8%、4点と答えた人8.8%、5点と答えた人3.2%。平均は2.8点。
フランスで、1点と答えた人13.4%、2点と答えた人19.8%、3点と答えた人51.8%、4点と答えた人11.0%、5点と答えた人4.0%。平均は2.7点。
イタリアで、1点と答えた人22.4%、2点と答えた人33.6%、3点と答えた人34.0%、4点と答えた人6.4%、5点と答えた人3.6%。平均は2.4点。
韓国で、1点と答えた人21.4%、2点と答えた人38.4%、3点と答えた人32.6%、4点と答えた人5.4%、5点と答えた人2.2%。平均は2.3点。
Q6.自国の少子化対策に対する評価は5点満点で何点ですか。(ひとつだけ)

第3回調査 調査概要

  • 調査対象国:アメリカ、イタリア、韓国、スウェーデン、中国、デンマーク、日本、フランス
  • 対象者:18~69歳の女性
  • 回答数:1カ国500人
  • 調査期間:2021年1月21日〜2月3日
  • 調査手法:インターネット調査

『第3回1万人女性意識調査 特別編「テーマ:少子化に対する意識・国際比較」について調査報告書』

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