マーク・ニューソン⽒デザインのトイレ(裏参道公衆トイレ)が完成日本財団「THE TOKYO TOILET」プロジェクト

日本財団は、誰もが快適に利用できる公共トイレを渋谷区内17カ所に設置するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」を実施しています。このたび、14カ所目となる裏参道公衆トイレ(デザイン:マーク・ニューソン氏、住所:渋⾕区千駄ヶ⾕4-28-1)を設置しました。本トイレの一般利用は1月20日(金)より開始しています。

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裏参道公衆トイレ 外観(撮影:永禮賢)
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裏参道公衆トイレ 内観(撮影:永禮賢)

クリエイター マーク・ニューソン氏から

コメント

私にとって、このトイレは内からも外からも信頼でき、誠実さが感じられるデザインであることが重要です。明るい内装は、私の好きな色であるグリーンの単色でシームレスかつ衛生的に仕上げられています。このトイレのデザインでは機能性、シンプルさ、そして心地よく永続的な空間であることに重点を置いています。渋谷にたくさん存在する隠れた名所のように、このトイレが魅力的でとても便利な存在になることを願っています。

コンセプト

私のデザインは、銅製の「蓑甲(みのこ)屋根」をはじめとする日本の伝統的な建築の引用が中心となっています。トイレが賑やかで超近代的な場所にあっても、神社仏閣や茶室、農村部などによく見られるこの屋根の形が、潜在的に心地よさや安らぎを感じさせるものにしたいと思いました。銅のピラミッド型屋根の緑青は、時とともにこの建築物を街に溶け込ませ、東京を織りなす構造の一部となることでしょう。

マーク・ニューソン氏プロフィール(Marc Newson)

同世代で最も影響力のあるデザイナーのひとりと評される。幅広い分野で活躍し、クライアントにはLouis Vuitton、Montblanc、Hermès、Nike、Dom Pérignon、Jaeger-LeCoultre、Ferrariなどの企業が名を連ねる。Qantas Airwaysのクリエイティブ・ディレクター(2005年~2015年)や、Apple Watchのデザインに関わって以来、Appleのスペシャルプロジェクト担当デザイナーも務める。2019年にジョナサン・アイブとともにクリエイティブ集団LoveFromを設立。
オーストラリアのシドニーで生まれ、1986年にシドニー大学を卒業。Australian Crafts Councilの助成を受け、23歳で初の個展を開催。25歳までに、代表作であるLockheed Loungeを制作。同作品は現存するデザイナーの作品としてオークションで世界最高値を4度記録。
慈善団体(RED)の長期的な支援者として、アイブと共に2013年にデザインオークションを企画し、同団体のために4600万米ドルを集める。
Gagosianに所属する唯一の工業デザイナーであり、Galerie kreoにも所属する。世界中の主要な美術館で回顧展が開催され、これまでのデザイン作品は世界各国にある40以上の機関のパーマネント・コレクションに収蔵されている。

Marc Newson (撮影:Prudence Cumming Associates, Gagosian)