おもちゃ遊びで楽しい思い出づくり難病の子どもと家族の交流イベント

「難病の子どもと家族を支えるプログラム」活動報告ページへようこそ。
こんにちは。国内事業開発チーム 難病の子どもと家族を支えるプログラム担当の中嶋です。

「難病と闘う子ども達にも、おもちゃ遊びを通して、広い世界を感じてもらいたい。」「在宅での医療ケアに日夜奮闘している家族にもほっとする時間をすごしてもらいたい。」そんな思いで東京おもちゃ美術館では、難病の子どもやその家族が貸切りで遊べる「スマイルデー」を開催しています。

東京おもちゃ美術館は、新宿区四谷にある廃校になった小学校を活用したおもちゃとの出会いと楽しみを体感できるミュージアム。館内には、日本の伝統的なおもちゃをはじめ、心を癒す木製玩具など世界中から集められたおもちゃが多数あり、手にとって遊ぶことができます。

「スマイルデー」開催のきっかけは、大きな病院等に入院している子ども達向けに、遊びとおもちゃの楽しさを伝える活動を長年行っていた時のこと。活動中、「在宅ケアの子ども達に遊びが足りない」という声を聞いたのをきっかけに、おもちゃ美術館の休館日を利用して「スマイルデー」を2016年から始めました。

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心がなごむ木のおもちゃを囲んで、親同士のおしゃべりも弾む

2017年は7月と10月に2度開催、計60家族が参加しました。人混みや感染症が心配な子ども達も、医療者も参加しているので、安心して遊ぶことができます。ボランティアと館内を自由に遊んだり、アイリッシュハープのミニコンサートや子ども達がおもちゃを手作りできるワークショップ、家族がお茶やお菓子楽しみながら医療専門家に相談出来るカフェや、お母さん向けの手作りワークショップ教室を楽しむことができます。

体育館に全員が集まり、みんなで一緒に絵本の読み聞かせや昼食を楽しむ時間を設ける等の工夫を重ね、親同士が情報交換をしたり、同じ病状の子どもを持つ家族同士が交流を深める等、横の繋がりも広がっています。

「初めての場所で緊張したけれど、いろんな人が歓迎してくれたことがうれしかった」という子どもや、他の子どもの様子をみて、甘えてもいいんだ、はしゃいでもいいんだと気づいて元気な様子をみせる子どももいます。スマイルデーは、友達と触れ合う機会の少ない子ども達にとって貴重な体験です。

話しかけておもちゃを見せると手が温かくなってじっとりと汗ばんだり、まぶたが動いたり。手に力が入らない子には、音の鳴るおもちゃや触ると反応のある楽器が喜ばれました。アイリッシュハープの演奏では、触れた楽器の振動に笑顔を見せたり、瞳孔が広がったりと、一生懸命に感じよう、外の世界を知ろうとしている様子が強く伝わりました。

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木琴など、音の鳴るおもちゃは大人気

参加者は赤ちゃんや小さな子どもも多く、今回初めて外出をしたという人もいました。生まれてからずっと入院していたため、家族以外は病院関係者としか接したことがなかったという子どもやお母さんもいました。「ボランティアは皆さん普通のおじさんおばさんです。医療と関係のない方とお話することが、親御さん達にとってよい機会になれば。」と石井副館長は言います。

日本財団は、遊びの機会が少ない子ども達と家族、そしてきょうだいのためのサポート体制を今後も構築していきます。

「日本財団 難病の子どもと家族を支えるプログラム」に興味をお持ちの方は、ぜひ難病児支援ページをご覧ください。

ボランティアスタッフの集合写真
ボランティアスタッフは全員が病児の遊びとおもちゃに精通した専門家

日本財団 ソーシャルイノベーション本部 公益事業部 国内事業開発チーム 中嶋弓子

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