インドネシア障害大学生への支援モデル構築

インドネシア障害のある大学生への支援モデル構築とは
インドネシアでは、大学に障害学生支援室の設置が法律で義務付けられている一方、運営に必要なノウハウや人材が不足しており、障害のある学生の学びと卒業を支える仕組みづくりが課題です。
本事業は、現地実施団体の「Pijar Foundation(※1)」を中心に、「アジア人間開発センター(※2)」も参画し、日本の知見を生かして拠点大学で支援モデルを実践し、政策提言と他大学への展開につなげるプロジェクトです。
- ※ 1 インドネシアの財団。人材育成や政策提言を通じて社会課題の解決に取り組む。本事業の事前調査にも協力団体として参画した。
- ※ 2 モンゴルを拠点にアジアで活動する非営利団体。障害分野における調査研究、政策提言、人材育成に包括的に取り組み、本事業の事前調査も実施した。
障害のある大学生を取り巻く状況
- 制度上、大学には「障害学生支援室(※)」の設置義務がありますが、実際の設置は全国約4,000校のうち100校程度にとどまり、運用や学内体制の整備は発展途上にあります。
- 行政の情報ポータルでは、障害のある学生は71校で220名とされていますが、事前調査で訪問した1校で98名の未登録者が確認されており、障害のある大学生の実態把握には課題があります。
- 支援を行う大学でも、入学機会の確保や基礎的な環境整備が中心で、修学継続に不可欠な個別性の高い支援は十分とはいえません。
- ※ 「障害学生支援室」とは、障害のある学生一人ひとりの支援ニーズを把握し、学内連携のハブとなって支援を形にする部署です。

事業の背景
日本財団は、障害のある大学生の修学と卒業を支える仕組み作りを目指し、事前調査を通じて課題と解決方法を検討してきました。
インドネシア高等教育・科学・技術省は、障害のある学生の高等教育を重要課題と位置づけており、スナン・カリジャガ国立イスラム大学、ジャカルタ国立大学など一部の大学では先進的な取り組みが進んでいます。
本事業では、人材育成や政策提言に強みをもつ「Pijar Foundation」が中心となり、障害分野の課題解決に関する知見とネットワークを持つ「アジア人間開発センター」も参画し、日本の知見を生かした支援モデルの構築と展開を進めます。
事業概要
本事業では、毎年5校、3年間で計15校を拠点大学として「障害学生支援室」をハブとする支援を実践します。あわせて、大学間連携や官民連携、政策提言を進め、拠点大学で得られた成果を他大学へ広げていきます。活動には、日本の大学や障害学生支援組織の関係者も参画します。
- 学内の障害理解の促進
意思決定者、支援担当者、教職員、学生を対象に、ワークショップやセミナーを行い、「障害の社会モデル」への理解を広げます。 - 学内の支援担当人材の育成
意思決定者と支援担当者を対象に、障害平等研修や日本視察を行い、学生支援に必要な知識とスキルを備えた人材を育成します。 - 障害学生支援室の運営強化
拠点大学で学内規定や手順を整備し、日本の関係者の助言も得ながら支援を実践し、運営基盤を強化します。 - 大学や関係者間のネットワーク形成
拠点大学間の知見共有、有識者によるプロジェクト委員会、政策提言を通じて、個々の大学の取り組みを点から線、面へと広げます。
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お問い合わせ
日本財団 特定事業部 インクルージョン推進チーム
- 担当:和田、中川
- メールアドレス:100_inclusion_suishin@ps.nippon-foundation.or.jp