海洋石油・ガスの脱炭素化等に向けた日本財団-DeepStar連携技術開発プログラム ~DeepStarとのオンライン公式面談の受付を開始いたします~

日本財団は、海洋石油・天然ガスにおける脱炭素化等を推進する連携技術開発の提案について、2022年12月6日(火)~8日(木)の3日間、日本時間の9時~11時にかけて開催されるDeepStarとのオンライン面談受付を開始いたします。オンライン面談希望提出の締め切りは2022年11月30日(水)の日本時間17時です。

1. 本募集の趣旨

日本財団では、今後、地球温暖化対策においても重要な役割を果たすと見込まれる海洋開発に、我が国の産業が参入できることを目指し、産学官との連携のもと、総合的な技術力の向上に向けた取り組みを進めています。

日本財団は、2021年12月6日に、世界的な大手石油会社で構成され、海洋石油・ガスの技術開発に取り組むコンソーシアム「DeepStar」(※注1)との間で、海洋石油・ガス技術開発における脱炭素化等の推進に向けた新たな連携技術開発プログラムにかかる覚書を締結(外部リンク)しました。

この連携技術開発プログラムにおいて、日本財団はDeepStarと共同で、海洋石油ガスにおける脱炭素化等に資する技術開発を行う日本企業に対し、総額15億円規模(1,000万ドル)の支援を行っているところです。

この募集は、2023年1月中旬に開始する連携R&Dプロジェクトの助成申請募集(※注2)に先駆けて、日本企業の技術開発の提案を最終化させるため、DeepStar構成企業のニーズ把握を目的とした面談を設定するためのものです。本年10月に実施したアイデア募集に引き続き実施するものですが、アイデア募集に応募しなかった場合でも今回の面談にご参加いただけます。通常、大手石油会社に技術開発の提案を行える機会は少なく、この貴重な機会を是非ともご活用ください。

  • 注1:DeepStarとは、上流企業と呼ばれるChevron(米国)、Shell(英国)、Equinor(ノルウェー)など、世界中の海洋石油・天然ガスの探査・開発・生産を担う企業や、これら企業に製品・サービスを提供する企業、大学、研究機関などから成る海洋技術開発のコンソーシアム。 DeepStar(外部リンク)
  • 注2:日本財団による助成申請受付は、2023年1月中旬頃から2月中旬頃まで実施予定。

2. 対象となる団体

自社の技術の強みを海洋石油・天然ガスにおける脱炭素化等(※注3)に活かしたいと考えている日本国内の企業が対象です。これまでの海洋石油・ガス分野での経験、企業規模は問いません。新規参入を目指すスタートアップ企業からの提案も歓迎いたします。日本国内の企業は、国内外の企業・大学等と連携して提案することも可能です。

  • 注3:再生可能エネルギーの利用、二酸化炭素回収・利用・貯留、化石燃料から脱炭素燃料の製造等

3. 対象となる技術開発の内容

本募集の趣旨に沿ったもので、以下に該当するものを対象とします。

  1. 将来、DeepStarを構成するエネルギー会社と連携し、技術開発を行い(英語でのコミュニケーションが必要)、当該技術を用いた製品製造・事業化の意思があること
  2. 海洋石油・天然ガス分野における脱炭素化等を推進する技術開発であって、以下に該当するものであること
  • 油層の熱エネルギーを用いた地熱発電(再生可能エネルギー)
  • 洋上石油・ガス生産現場に電力を供給するための風力・潮力発電設備開発(再生可能エネルギー)
  • 生産施設における可燃ガス除去・再注入の低コスト化(地球温暖化対策)
  • CCS(二酸化炭素回収・貯留)またはCCUS(二酸化炭素回収・利用・貯留)関連技術(地球温暖化対策)
  • 水素関連技術(地球温暖化対策)
  • ドローンを用いた地域的な海流モニタリングによる流出油の漂流シミューレーション手法開発(海洋環境保全)
  • 洋上石油・ガス生産に伴う水処理関連技術(海洋環境保全)
  • 通常無人施設やロボティクスを含む安全関連技術(労働環境の安全性向上)

<参考>昨年の採択案件

4. 提出方法・今後の流れ・留意点等

(1)2022年10月28日(金)17時(日本時間)までにアイデアを提出した場合

~こちらの受付は終了しました~

(2)2022年11月30日(水)17時(日本時間)の期間に提案を提出した場合

提出方法
  • スライド2枚(1枚目は英語、2枚目は日本語でご記載ください)
  • 必ずこちらの様式が指定されたPowerPoint及び参考資料(提出は任意)をご提出ください。自由様式の参考資料を提出される場合は、必ず英語で作成してください。
    なお、英語のPowerPoint様式に日本語が混在している・内容が著しく乏しいものは不備とみなされ、申請受付をお断りする可能性がございます。予めご了承ください。
  • Confidential(機密)やNo disclosure to third parties(第三者への共有厳禁)等と資料にご記載があると、DeepStarや本事業を支援するJETRO(日本貿易振興機構)ヒューストン事務所と共有ができなくなりますので、お控えください。資料を共有する範囲を日本財団、DeepStar及びJETROヒューストン事務所に限定する旨の記載(例:For DeepStar, The Nippon Foundation, and JETRO Houston Use Only)は可能です。
オンライン面談

12月6日(火)~8日(木)の3日間、日本時間の9時~11時に、DeepStar構成企業である大手石油会社等が参加する「オンライン面談」を実施します。この面談は、日本財団への正式な申請に向けた提案を最終化させるため、DeepStarと調整する場です。DeepStar構成企業である大手石油会社が参加し、貴社の提案に対して、各大手石油会社から様々なニーズを把握する場として活用することができます。

  • 対象:希望者のみ
  • 使用言語:英語のみ
  • 日本財団またはDeepStarによる通訳の手配:なし
  • 面談方法:オンライン
    • 使用プラットフォームはWEBEXのみ

(3)日本財団による申請受付開始(2023年1月中旬頃)

2023年1月14日から2月14日まで、日本財団のホームページにて公募申請を受け付ける予定です。
申請の条件の一つとして、「申請の締め切りまでにDeepStarの構成企業が支援企業として少なくとも1社が確定している」必要があります。なお、条件達成にあたり、貴社は上記12月のオンライン面談参加の有無に関わらず、DeepStarの各構成企業に自ら連絡をとり、貴社の提案に関心を示した構成企業と提案を調整し、本連携技術開発の支援企業となってもらう必要があります。
2022年12月上旬の面談後~助成申請までは、年始年末をはさむため、DeepStar構成企業との調整の時間が限られております。オンライン面談に参加された場合には、後日、ご希望に応じてDeepStarの構成企業の連絡先を共有致しますので、ご調整を早めに開始するようお願いいたします。

(4)助成の決定(2023年4月頃)及び事業の開始

本事業の助成に関しては、前回のプログラム申請ガイドをご参照ください。

概要は以下のとおりです。

①事業期間
  • 本事業は、事業期間を2段階(第1事業期間(最大1年間)、第2事業期間(最大2年間)に分けて実施します。
②助成金額
  • 日本財団による事業費(研究開発費及び研究開発管理費)に対する助成金の補助率は、原則として80%です。
  • 第1事業期間の1件あたりの助成金額上限は、2,000万円程度。第2事業期間の1件あたりの助成金額上限は1億円程度です。
③申請者の自己負担額
④モデルケース

モデルケース① 第1事業期間

モデルケース①の説明図。事業期間(Phase1):1年間。事業費:2200万円。助成額:事業費の80%。為替レート:1米ドル=100円。OIC会員種別:準会員。となる事業についての助成金と負担額の内訳。③事業費の助成金額は2,200万円。その内訳は①研究開発費として2,000万円、②研究開発管理費として200万円。申請者の負担額は590万円。その内訳は「③事業費」の20%として440万円、「⑥OIC会員費」として150万円。

本ケースでの申請者負担額は、事業費の20%分(440万円)と日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムの準会員に入会した場合の会員費1年分(150万円)。

モデルケース② 第2事業期間

モデルケース②の説明図。事業期間(Phase2):2年間。事業費:1.1億円。助成額:事業費の80%。為替レート:1米ドル=100円。OIC会員種別:準会員。となる事業についての助成金と負担額の内訳。③事業費の助成金額は1.1億円。その内訳は①研究開発費として1億円、②研究開発管理費として1,000万円。申請者の負担額は2,500万円。その内訳は「③事業費」の20%として2,200万円、「⑥OIC会員費」として300万円。

本ケースでの申請者負担額は、事業費の20%分(2,200万円)と日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムの準会員に入会した場合の会員費2年分(300万円)。

用語

  1. 研究開発費:申請する研究開発にかかる費用
  2. 研究開発管理費:「①研究開発費」の10%相当
    • 2023年秋頃に申請者が米ドル建てでDeepStarへ支払い(為替レートは、2023年春頃のものを適用)
    • 英名は、「project management fee」
  3. 事業費:「①研究開発費」と「②研究開発管理費」の合計金額。
  4. 助成額:日本財団が申請者に助成する額。事業費の80%以内
  5. 事業期間:第1事業期間(1年間)と第2事業期間(最長2年間)を合わせて、最長3年間。
    • 第1事業期間終了後に、DeepStarらの審査を経て採択された案件のみ第2事業期間に進むことができます。
  6. OIC会員費:日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムの年会費(入会いただいた場合)
    • 特別会員(500万円)、正会員(300万円)、準会員(150万円)より選択

詳細については、日本財団宛てにお問合せください。

参考資料

関連リンク

お問い合わせ

日本財団 海洋事業部 海洋開発人材育成推進室

  • 電話:03-6229-2611(平日9:00~17:00)
  • メールアドレス:ocean_innovator@ps.nippon-foundation.or.jp