大阪大学 感染症総合教育研究拠点整備事業 起工式を開催基礎研究と異分野融合研究を重視した最先端の感染症研究拠点を目指して

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起工式の様子

2023年8月29日(火)大阪大学の吹田キャンパスにて、国内外の研究者が感染症に関する研究を進めていくための施設、感染症総合教育研究棟の起工式が行われました。
日本財団は、大阪大学に対し2020年度から2030年度までの10年間で230億円規模の支援を行い、感染症対策に取り組む「日本財団・大阪大学感染症対策プロジェクト」を推進しています。本プロジェクトは、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行で明らかになった社会課題に対して、長期的視野に立ち、今後も起こり得る感染症危機において、人々の「いのち」を守り、社会・経済活動を維持するための感染症研究基盤を整備するものです。
今回、着工が始まる感染症総合教育研究棟では、異分野の研究者たちが集って学際型の研究を行うほか、国内外の研究機関、産業界とのオープンイノベーションを推進し、社会課題の解決に向けた科学的エビデンスに基づく情報の発信、感染症研究基盤の強化及び感染症医療人材の育成等を行います。なお、本施設の建設はボートレースの特別競走からの拠出金によるご支援も得ながら実施いたします。
「宇宙船地球号」をイメージしたという9階建ての建物のデザインは、世界的な建築家である安藤忠雄氏が監修をしています。2025年2月竣工予定です。

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施設の完成イメージ模型

コメント

大阪大学総長 西尾章治郎氏

「本拠点は、大阪大学のみならず、大阪市、大阪府、関西、そして日本のシンボルになると確信している。大阪大学の基本理念である”地域に生き世界に伸びる”を体現する”宇宙船地球号”の施設として、感染症に関する研究を国際的にリードしていきたい」

画像:大阪大学総長 西尾章治郎氏

日本財団理事長 尾形武寿

「ワクチン開発の肝となる基礎研究は、短期で成果を出すことが難しいため、国や民間からの支援を得ることが難しい。そのような状況を踏まえて、日本財団は、10年という期間で支援を行うに至った。最低でも150年は利用できるような、世界レベルの感染症研究施設を建ててもらいたい」

画像:日本財団理事長 尾形武寿

安藤忠雄氏

「今後も起こり得る新たな感染症危機に備えて、今から感染症対策の研究に取り組まれる皆さんの姿勢は、大変素晴らしい。世界中から研究者が訪れ、あらゆる言語が飛び交うような施設となるよう、完成までのこれから約2年間、互いに助け合いながら頑張って参りましょう」

画像:安藤忠雄氏