第3回世界海上保安機関長官級会合 開催報告

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岸田内閣総理大臣、共催者(日本財団、海上保安庁)と各機関代表者らとの集合写真

日本財団と海上保安庁は、2023年10月31日(火)から11月1日にかけて、「第3回世界海上保安機関長官級会合(CGGS: Coast Guard Global Summit)」を東京都内で開催しました。本会合は、海洋資源の枯渇、気候変動による災害の増加など、様々な海洋課題に直面する世界の海上保安機関が、より効果的な連携や対応を議論する世界最大級プラットフォームとして、日本財団と海上保安庁が2017年に世界で初めて開催し、前回の2019年に引き続き、今回が3回目の開催となりました。今回は世界87ヵ国から96の海上保安機関及び関係機関が参加し、様々な海洋課題について話し合いを行いました。本会合の前日に開かれたウェルカムレセプションには、岸田文雄内閣総理大臣も参加し、「海洋保安分野における各国のリーダーが集まり、対話を通じて共通の価値観を分かち合う重要な機会であると思う」と挨拶を頂きました。

開催日時 2023年10月31日(火)〜11月1日(水)
場所 ホテルニューオータニ(東京都千代田区紀尾井町4-1)
主催 日本財団・海上保安庁
参加機関 世界から計96の海上保安機関等(87ヶ国及び9の国際組織)

1.会議の結果概要

(1)会合運営ガイドライン

この会合をより機能的で持続可能な枠組みとするため、オンライン及びハイブリット形式による会合を可能とするほか、開催場所等の決定方法を明確化するなどの内容を含む、会合運営ガイドラインの改正案が支持された。

(2)情報共有手法

各国における先進的な成功事例や経験、人材育成のための有益な情報などを共有し、世界の海上保安機関間の情報共有及び能力向上を促進することを目的として構築を進めてきた専用ウェブサイトについて支持されたことから、以後、同ウェブサイトの公式運用が開始される。

(3)海上保安国際人材育成

「新たな教育機会」として実施してきたオンラインプログラム(オンラインを活用した世界の海上保安機関等の職員が聴講できる基調講演・パネルディスカッション)について、取り組み状況及び評価の報告を行い、その有効性を確認するとともに、今後、海上保安機関の教育機関等の専門家の出演を依頼するなど、より教育効果の高い方法を追求しながら同プログラムを継続実施していくことについて支持された。
また、今後、上記専用ウェブサイトに各海上保安機関の教育機関や研究所に関する情報を掲載するなどにより、内容を充実させることで、各海上保安機関の人材育成に資するプラットフォームとして活用していくことについても支持された。

(4)先進的な取り組みの発表

・無人・自動運航船等の先端技術の活用策

国際海事機関から無人・自動運航船に係る議論の進捗について、日本財団からは無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」の概要・最先端の取り組みを紹介した。
そのほか、オーストラリア、フランス、ノルウェー、イギリス及びアメリカから、それぞれ各国における取り組みなどについて発表がなされた。

・ベストプラクティス

イタリアからパンデミックの教訓を踏まえた次期感染症への備えについて、トルコから海上における非正規移民への対応について、アジア海賊対策地域協力協定情報共有センターから海賊対策に係る地域協力の強化について、それぞれ発表がなされた。

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無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」の取り組みを紹介している日本財団 常務理事 海野光行
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日本財団無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」の事例紹介

2.共催者コメント(一部)

笹川 陽平(日本財団会長)

折しもグローバル化が急速に進んでいる昨今、海の直面する課題もまた多様化・複雑化している。こうした一国・一地域で対応することが困難な課題に対して、私たちは結束し共に協力して立ち向かう必要がある。「人類共有の財産」である海を守るためにも、引続き現場の知見を共有し、連携をしていける会合の場を今後も継続されることを期待する。

石井 昌平氏(海上保安庁長官)

Peaceful, Beautiful and Bountiful Seasを次世代に受け継ぐために、海上部門における共通の行動理念への理解を深め、全世界の海上保安能力を向上させることが重要である。本会合がこれまで以上に機能的かつ持続可能なものになったと認識し、世界の海上保安機関間の連携・協力のプラットフォームとして引き続き有効に機能させていく必要性を確認した。

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開会式の様子

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お問い合わせ

日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム

  • 担当:本多、吉野
  • 電話:03-6229-5152