【現地レポート】千葉県木更津市、ブルーシート張りを自衛隊に伝授

写真:被災した民家の屋根の上でブルーシートを張る自衛隊員の様子
被災した民家の屋根でブルーシート張りをする自衛隊員(災害ボランティア「愛・知・人」提供)

千葉県南部は台風15号の強風による大きな被害を受けました。屋根が壊れた家屋が多く、屋根にブルーシートを張る作業のニーズが多く生じました。

しかし、ブルーシート張りは難易度が高く、危険が伴います。このため、需要があっても、実際に作業できる人が少ない状態でした。

そこで、木更津市社会福祉協議会が災害ボランティア「愛・知・人」にブルーシート張りの講習会を依頼しました。2019年10月16日には、「愛・知・人」の塩竹正徳さんが講師を務め、木更津市内で自衛隊員にブルーシート張りを伝授しました。

写真:屋根の模型を使ってブルーシートの張り方を説明する愛・知・人のメンバーと、その説明を聞く自衛隊員の様子
屋根の模型を使ったブルーシートの張り方の説明を聞く自衛隊員(「愛・知・人」提供)

ブルーシート張りを学んだのは、下志津駐屯地(千葉市若葉区)の自衛隊員25人。これまでのボランティア活動では、屋根全面にブルーシートをかけて、それを土のうで押さえるだけだったそうです。ただ、それではブルーシートがすぐはがれてしまうなど強度の面で不安要素がありました。

そこで、塩竹さんたち愛・知・人のメンバーが、張ったブルーシートを長持ちさせる方法をレクチャーしました。屋根に張るブルーシートや、支えるための土のう袋の品質を確認し、丈夫なものをそろえる必要があることなども説明。屋根に登る前には、簡易型の屋根の模型を使いながら、張り方のコツを教えました。

写真:屋根の模型を使ってブルーシートの張り方を説明する愛・知・人のメンバーと、その説明を聞く自衛隊員の様子
ブルーシートの張り方のポイントを聞く自衛隊員(「愛・知・人」提供)

講習後は、早速被災した木更津市内の民家に出向き、ブルーシート張りの活動を始めました。愛・知・人と自衛隊とで複数の班に分かれ、ブルーシートを張り直す作業などをしました。愛・知・人の赤池博美代表は「色々な場所で活動する自衛隊員の方たちでも屋根の上でのブルーシート張りは知識がないとできません。ただ、最初の一歩を超えればスムーズにできると思っています。自衛隊のみなさんは上達も早く、助かりました」と話しました。


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