阪神タイガース 西勇輝選手が寄付先の「子ども第三の居場所」にサプライズ訪問

写真:阪神タイガースの西勇輝選手と子どもたち。画面左上に「夢をもって!!」の文字と西勇輝選手のサイン。

2021年12月8日、阪神タイガースの西勇輝選手と西純矢選手が子ども第三の居場所 ハピネス拠点を訪問。京都市立唐橋小学校を子どもたちと一緒に駆け回った後、子ども食堂のお弁当の配布と、子どもたちへのお菓子のプレゼントもいただきました。

長く日本財団の子ども第三の居場所基金にご寄付いただいている西勇輝選手ですが、「実際に拠点を訪れるのは初めて」だと言います。

実は、2人の西選手の訪問は子どもたちには内緒で企画された、サプライズ。子どもたちはどんな反応をしたでしょうか?

プロ入り3年目から続ける社会貢献活動

西勇輝選手はプロ入り通算101勝(2021年時点)をあげる球界を代表する投手。そんな西選手が社会貢献活動を始めたのは、プロ入り3年目の頃でした。

写真
阪神タイガースの西勇輝選手

「ちょうど1軍でプレイできるようになった時期でした。野球のシーズン中は応援してもらう側なのですが、オフシーズンには逆に応援する側になって少しでも社会に貢献できればと思い、はじめたことでした。

今では選手会が寄付活動をサポートしていますが、当時はプロ野球選手にとってまだまだチャリティは近い存在ではありませんでした。マネージャーに自分に何ができるかを聞いて、それで赤十字のワクチン接種支援活動に寄付をしたのが最初です」(西勇輝選手)

そこから社会貢献活動にアンテナを貼るようになった西選手は、日本財団の子どもサポートプロジェクトについて知り、「僕はこれがしたいんだ」という気持ちになったそうです。

写真
阪神タイガースの西勇輝選手

「自分にも息子が生まれて、その成長の過程で子どもの支援に興味を持つようになりました。日本財団のプロジェクトに寄付させていただいているのは、自分の寄付がどこに行ったのか、何に使われているかが明確にわかるからです。微力ながら自分が社会に貢献できたという実感が伝わってくるんです」(西勇輝選手)

以来、継続して日本財団にご寄付をいただいている西選手。昨年は、コロナ禍でもあり、子どもたちへプレゼントを送っていただいたものの、子ども第三の居場所を訪れたり、そこに通う子どもたちと顔を合わせることは初めてのことだそうです。

子ども食堂が、地域の支え合うコミュニティに

今回、西勇輝選手と西純矢選手が訪れたのは京都市の南区にある子ども第三の居場所 ハピネス拠点。ハピネス拠点のある唐橋地域は京都市の中でも唯一出生率が上がっている、子どもの数が多い地域です。

ハピネス拠点を運営するのは特定非営利活動法人happiness。2016年に現理事長の宇野明香さんが子ども食堂をはじめ、2019年に法人化しました。

写真
特定非営利活動法人happiness 宇野明香さん

「自分が子どもを産んだくらいの時から、何か子どもの支援をできないか、漠然と考えていました。家庭環境によって子どもの将来の選択肢が狭まってしまうことがあります。ネグレクトや虐待などは、なぜなくならないのか。子どもを苦しめたくて産む親なんていないはずなのに。

きっとよほど追い詰められていた結果なのです。そこまで追い詰められてしまう前に誰かが手を差し伸べてあげないといけない。働きながらでも自分にできることはないかと考えていた時に、新聞で子ども食堂に関する記事を読んだのです」

そうして、手探りで始めた子ども食堂。実際に行動に移してみると、思っていた以上に、こういった場所を求めていた子どもが多いことに驚いたそうです。

子ども第三の居場所 ハピネス拠点の運営責任者を担当する中武博之さんは次のように語ります。

写真
子ども第三の居場所 ハピネス拠点 中武博之さん

「単純にご飯を作って食べさせるというだけではなく、子ども第三の居場所に子どもだけでなく保護者や地域の方たちが集まってくることで、新しくコミュニティが生まれます。その中で、支援が必要な対象となる方が見えてきたりすることもあるのです」

一方で、子どもたちが集まってくるほどに、運営には人手もお金も必要になってきます。時には宇野さんと中武さんで80人分の食事を2人で用意することもあるそうです。

子どもたちと地域の人々が自然と集まり、支え合うことのできるコミュニティ。その維持のために、西勇輝選手の寄付はもちろん、多くの方のご寄付が日本財団を通じて届けられているのです。

サプライズ訪問、子どもたちの反応は?

さて、時刻は12月9日午後4時。いつものようにハピネス拠点に集まっていた子どもたちは、おもむろに唐橋小学校の校庭に集められます。一体、何が起きるのでしょう?

ざわざわとし始める子どもたちの前に、ついにユニフォーム姿の西勇輝選手と西純矢選手が現れました。ざわめきは歓声に変わります。

写真
阪神タイガースの西勇輝選手と西純矢選手

「みんなー、今日は西選手と何して遊びたい?」
「◯■△✕◯■△✕!!!」

一斉に思い思いの答えを叫ぶ、子どもたち。

「じゃあ、鬼ごっこにしようか。大人チームが鬼で、子どもチームは逃げる役。始めるよ、よーいスタート!」

西勇輝選手、西純矢選手、ハピネス拠点の皆さん、そして日本財団職員も交えた鬼ごっこが始まりました。

子どもも大人も、皆が一心不乱に校庭を走り回ります。

写真
子どもたちと鬼ごっこをする西勇輝選手

鬼役に徹して、本気?で子どもたちを追いかける西勇輝選手。

誰が捕まった?どっちのチームが勝った?もうわかりませんが、全力で走り回った後の皆の表情はどこか満足気です。

鬼ごっこの後は、西勇輝選手が「だるまさんが転んだ」で子どもたちと遊び、西純矢選手はキャッチボールの相手をしてくれました。

写真
子どもたちと遊ぶ西勇輝選手
写真
子どもたちとキャッチボールをする西純矢選手

いつのまにか、日はすっかり暮れています。

校庭で遊んだ後は、ハピネス拠点に戻って、お弁当と、西勇輝選手と西純矢選手からお菓子と阪神タイガースのユニフォームなどのプレゼントを渡していただきました。

写真
子どもたちにプレゼントを渡す西勇輝選手と西純矢選手

西勇輝選手と西純矢選手のサプライズ訪問、子どもたちは存分に楽しんだ様子。子どもたちにとってはひと足早いクリスマスプレゼントになったでしょうか。

今回の訪問を振り返り、「実際に子どもたちと触れ合うことができて、本当に楽しかったです。自分も童心に戻ることができました。こういう機会はすごく大事だなと思いましたね」と西勇輝選手。

西純矢選手も「子どもたちとの時間を楽しく過ごさせていただきました。僕も、今後積極的に寄付や社会貢献活動ができればと思いました」と言ってくださいました。

最後に、西勇輝選手から、子ども支援に関わる方々へ、エールの言葉をいただきました。

写真
西勇輝選手と西純矢選手と一緒にみんなで集合写真

「子どもへの支援、これからもずっと続けていただきたいです。継続することが大事だと思います。現場の皆さんは大変なことも多いと思いますが、私もできる限りバックアップしていきたいですし、1人ではありません。手を取り合いながら、頑張りましょう」

日本財団への寄付 4つの特徴

  1. 寄付金はすべてを支援活動に活用します
  2. 50年以上の助成実績があります
  3. 寄付者の皆さまにきちんと報告します
  4. 税制上の優遇措置が受けられます
日本財団子どもサポートプロジェクトロゴ

日本財団は、「生きにくさ」を抱える子どもたちに対しての支援活動を、「日本財団子どもサポートプロジェクト」として一元的に取り組んでいます。