「親なきあと」問題に関する家族の意識・実態を調査全国初のオンライン調査で「親なきあと」の不安や課題が親から当事者の兄弟姉妹に引き継がれる可能性が明らかに

日本財団は、障害のある人の家族(親・きょうだい等)を対象に、「親なきあと」に関する意識や不安、具体的な課題、将来に向けた準備状況、求められる支援等を明らかにすることを目的として、全国規模のオンライン調査を実施しました。今回の調査では「親なきあと」のキーパーソンとして、「当事者の兄弟姉妹」を想定している家族が30.5%と最も多く、一方、「まだ決まっていない/わからない」とする回答も約30%を占めており、「親なきあと」の不安や課題が親族間で長きにわたり引き継がれる構造も明らかになりました。

調査結果の主なポイント

  1. 障害者の「親なきあと」に不安を感じている家族は85.5%にのぼり、特に重度知的障害者の家族では92.5%と、ほぼすべての家族が将来に対して強い不安を抱えていることが分かった。
  2. 「親なきあと」に向けて何らかの準備をしている家族は57.0%にとどまり、約4割は準備に着手できていない。準備内容は「預貯金・生命保険・信託等の資金面」(35.9%)が中心で、遺言書やエンディングノートの作成、成年後見制度の活用、住まいや生活体制の検討など、法的・生活面の具体的な備えについては、十分に進めにくい状況がうかがえる。
  3. 準備が進みにくい背景として、「将来の生活にいくら必要か見当がつかない」(41.1%)、「どのような制度や選択肢があるか分からない」(36.7%)との回答が多く、情報不足や見通しの立てにくさが大きな課題となっている。
  4. 重度知的障害者の家族では、住まい、身上監護、財産管理、支援体制など生活全般にわたり不安が高い傾向がみられた。求める支援としては「住まいの選択肢の拡充」(67.6%)が最も多く、安心して暮らせる住まいの整備に対するニーズが特に高い。
  5. 「親なきあと」のキーパーソンとして「兄弟姉妹」を想定している家族が30.5%と最も多く、次いで「相談支援専門員等の福祉関係者」(14.5%)であった。一方で、「まだ決まっていない/分からない」とする回答も約3割にのぼり、将来の役割分担や支援体制について検討の途上にある家庭も少なくない。
  6. 家族が求める支援・サービスとしては、「公的な給付金・助成制度」(59.2%)と「将来の生活設計を見据えた専門的な相談窓口」(55.2%)へのニーズが高く、経済的支援に加え、福祉にとどまらず法律やライフプランニング等にも対応できる家族への相談支援の充実が強く求められている。

詳細な調査結果は以下よりご覧ください。

調査概要

タイトル 障害者の「親なきあと」に関する意識・実態調査
調査対象 当事者家族(全国)
サンプル数 2,500ss
実施期間 2025年10月16日(木)~10月21日(火)
調査手法 インターネット調査

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