発達障害・精神疾患の診断を受けた人の就労に関する実態を調査就労の場や就職活動におけるスティグマ(差別・偏見)の存在が明らかに

日本財団が2023年から実施している「発達特性のある若者支援プロジェクト」を通じて、発達特性のある若者が、自身の特性を開示するかどうかの判断や職業選択、職場でのコミュニケーションなど、就労の場や就職活動において直面するさまざまな課題が見えてきました。そこで、発達障害の診断を受けた人に加え、発達特性と関連する特性や、就労上の困難に共通する部分が多いとされる精神疾患の診断を受けた人を対象に、就労に関する困難の実態や背景をより詳しく把握することを目的として、本調査を実施しました。

主な調査結果

  • 就労中に発達障害や精神疾患の診断を受けても「職場の誰にも伝えていない」人は37.6%で、理由は「差別・偏見が怖い」が最も多いなど、就労の場における発達障害・精神疾患へのスティグマ(差別・偏見)の存在が確認された。
  • 発達障害や精神疾患への差別的な言動を職場で見聞きしたことがある人は55.0%で、明らかな差別的言動の回答もみられた。
  • 発達障害・精神疾患の診断を受けた人(障害者手帳非所持)が就職活動において診断を開示したことがない割合は76.5%で、理由は「開示したことで不採用になったことがある、もしくは不採用になることを危惧して」が最も多く、開示による不利益を懸念して非開示を選択する現状が確認された。
  • 回答者で最も多かった診断名(複数回答)の自閉スペクトラム症(ASD)(50.8%)、注意欠如多動症(ADHD)(48.8%)のうち、6割以上が発達障害以外の精神疾患の診断をされていて、特に、適応障害(70.8%)、うつ病(64.7%)などの診断を併せて受けている人が多かった。
  • 回答者の転職回数は2~4回が36.1%、5回以上が28.2%で、一般的な転職回数約2.23回(GOLD CAREER2024年3月)と比較して多い傾向が見られた。
  • 自身に関わる制度について十分な情報を得られておらず、差別的な言動を受けた際に、消極的な対応をとる当事者が多い傾向が見られた。

調査概要

調査対象者 発達障害・精神疾患の診断があり、精神障害が法定雇用率の算定対象に正式に加えられた2018年4月1日以降の国内における就労(就労継続支援の利用を除く)・就職活動の経験がある人
調査方法 当事者団体である、全国発達障害者連絡会議(発達障害当事者協会、NPO法人DDAC、あいち発達障害サポートネットワーク、山陰発達障害当事者会スモステの会、さかいハッタツ友の会)、精神障害当事者会ポルケ、地域精神保健福祉機構・コンボ等による周知、および日経ID登録者等を通じた周知により、オンラインで回答。
サンプル数 664
調査時期 2025年12月11日~2026年2月11月

詳細な調査レポートについては、こちらをご覧ください。

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日本財団 公益事業部 公益・福祉チーム

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