日本財団ジャーナル

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【工作】「マインクラフト」を使って、人も社会も幸せになれるまちを作ろう!

マインクラフトで作成した「空飛ぶ車」
自分のイメージした世界を自由に作り出すことができる「マインクラフト」を使って、自由研究にチャレンジ

[対象:小学校3年生~6年生]

子どもたちに大人気の「マインクラフト」は、デジタル版(ばん)のブロック遊びといわれています。その世界は、サイコロ型のブロックでできていて、いくつものブロックやアイテムを組み合わせて、建物(たてもの)や車、動物といったさまざまなものを自由に作り出すことができます。

この「マインクラフト」には「教育版(きょういくばん)」があり、プログラミング教育やオンライン授業(じゅぎょう)といったさまざまな場面で活用されています。

そして、この「教育版(きょういくばん)マインクラフト(※1)」で作った作品コンテンストが「Minecraft(マインクラフト)カップ」です。全ての子どもたちにデジタルなものづくりの機会(きかい)を届(とど)けることを目的に、2019年より毎年行われています。

マインクラフトカップ 公式サイト(外部リンク)

2024年に開催(かいさい)される第6回大会の作品テーマは「Well-being(ウェルビーイング)をデザインしよう(※2)」。今回はこのテーマで、「教育版(きょういくばん)マインクラフト」を使った自由研究の作品作りに取り組んでみましょう。

  • 1.「教育版(きょういくばん)マインクラフト」は、使用するための権利(けんり)を買ったり、パソコンにダウンロードしたりする必要(ひつよう)があります。大人の人と相談しながら取り組みましょう
  • 2.応募(おうぼ)作品を受け付(つ)け中(外部リンク)。しめ切りは、2024年8月31日(土)23:59まで

【自由研究お助けプロジェクト】記事一覧(きじいちらん)

教えてくれる先生

小田亜加里(おだ・あかりさん)さん

小田さんは、「マインクラフトカップ」を運営(うんえい)するメンバーの1人。マインクラフトカップを多くの子どもたちに届(とど)ける広報(こうほう)を担当(たんとう)したり、もしかしたらみなさんが学校や利用(りよう)する施設(しせつ)で見たことのあるポスターやパンフレットなどを作ったり、イベントの運営(うんえい)をしたりしています。

人も社会も「健康」な状態(じょうたい)「ウェルビーイング」

みなさんは「ウェルビーイング」という言葉を聞いたことはありますか?

ウェルビーイングとは「身体的(しんたいてき)・精神的(せいしんてき)・社会的(しゃかいてき)に良好(りょうこう)な状態(じょうたい)」のことを指す言葉で、簡単(かんたん)に言うと“一人一人の心と体と、社会がいい状態(じょうたい)”のことです。

以前(いぜん)は個人の幸せよりも、社会が発展(はってん)することの方が重視(じゅうし)されてきました。しかしいまは、私(わたし)たち一人一人が自分の幸せを感じながら社会が発展(はってん)することや、自然(しぜん)との共生(きょうせい)、新しい技術(ぎじゅつ)を使って、みんなが幸せになることが大切だといわれるようになりました。

そんなウェルビーイングな社会を実現(じつげん)するためのまちづくりを、「マインクラフト」を使って楽しみながら作ってみましょう。

作りたいもののイメージを整理しよう

●ウェルビーイングなまちとは?

「ウェルビーイングなまち」とは、どんなまちでしょうか? 具体的(ぐたいてき)に考えるのが難(むずか)しい人は、次のようなキーワードをヒントに考えてみてください。

  • 一人一人の価値観(かちかん)や感性(かんせい)を大事にできるまち
  • 社会が発展(はってん)するだけでなく、自然(しぜん)も大切にできるまち
  • みんなが自由に移動(いどう)を楽しめるまち

など

●ワクワクすることから、まちを想像(そうぞう)してみよう

ウェルビーイングなまちにするために、どんな未来の技術(ぎじゅつ)があるといいでしょう? 自分が楽しいと思うことを中心にしながら、考えてみましょう。

  1. 自分が楽しい・ワクワクするときを考える。例(たと)えば、「車に乗る」「飛行機(ひこうき)に乗る」など
  2. 「1」で答えものが、未来でどうなっているか考える。例(たと)えば、「空飛(と)ぶ車が生まれている」
  3. 「2」で答えたキーワードから気づいたことを書く。例(たと)えば、「車がとても軽くなって、プロペラがついていたら空も飛(と)べそう」「みんなが自由に移動(いどう)できる社会になる」など

情報(じょうほう)を集めよう

作りたいものがイメージできたら、それを形にするための情報(じょうほう)を集めましょう。

例えば、空飛(と)ぶ車を作るのであれば、車やその技術(ぎじゅつ)、いまどんな新しい車が開発(かいはつ)されているかといった情報(じょうほう)です。

図書館に出かけて関連(かんれん)する本を読んだり、インターネットを活用したりするのもおすすめ。できれば、本は3冊(さつ)読む、写真は10点集めることを目標(もくひょう)にしましょう。

そして、できれば未来の技術(ぎじゅつ)に触(ふ)れられるような施設(しせつ)に出かけてみましょう。例(たと)えば、東京都のお台場にある日本科学未来館(にほんかがくみらいかん)(外部リンク)、茨城(いばらぎ)県つくば市にあるつくばエキスポセンター(外部リンク)などがあります。

こういった施設(しせつ)に行けば、よりイメージがわくはずです。

全国の科学博物館(かがくはくぶつかん)一覧(いちらん)(外部リンク)

※注意:展示(てんじ)内容は、各施設(かくしせつ)のホームページなどで確認(かくにん)してください

小学生からできるインプットの最初の一歩
・本は3冊。図書館や本屋さん、ネット通販を使おう!
・写真は10点。インターネットを活用しよう!
・できるだけ本物を見に行く。本物だけじゃなく模型でもオッケー!
(C)Minecraftカップ運営委員会
想像力(そうぞうりょく)を働(はたら)かせるためには、情報(じょうほう)を集めて、その知識(ちしき)を身に付(つ)けることがとても大切

設計図(せっけいず)を作ろう

調べて集めた情報(じょうほう)から設計図(せっけいず)を作りましょう。きれいに書かなくても、自分のイメージを表現(ひょうげん)できていれば問題ありません。自分の発想(はっそう)を広げるつもりで自由に書いてみましょう。

2022年の「マインクラフトカップ」ジュニア部門で優秀賞(ゆうしゅうしょう)を受賞(じゅしょう)した、まつだせいじゅさんが作品を作る中で作った設計図(せっけいず)
まつだせいじゅさんの作品「たのしいみらいへレッツゴー!『ごうかきゃくせんタウン』」

「マインクラフト」でまちを作ろう

いよいよ「マインクラフト」を使った作品作りです。設計図(せっけいず)をもとに、自分で考えたウェルビーングなまちを形にしてみましょう。

「マインクラフト」を使うのが初(はじ)めてという人は、プロマインクラフターのタツナミシュウイチさんによる解説(かいせつ)動画(「マンクラフトカップ」公式YouTube内)が公開されています。

「マインクラフト」の基本知識(きほんちしき)から、パソコンへのダウンロード方法(ほうほう)、操作方法(そうさほうほう)や、建物(たてもの)の作り方などが分かりやすくしょうかいされています。

タツナミシュウイチさんによる解説(かいせつ)動画(外部リンク)

また今回は、「マインクラフトカップ」運営委員会(うんえいいいんかい)の方に、「空飛(と)ぶ車」の完成例(かんせいれい)を作ってもらいました。車体は、装飾(そうしょく)用の「クォーツブロック」を中心に、タイヤは「黒色の羊毛」「石のボタン」というアイテムが使われています。こちらの動画も、ぜひ参考(さんこう)にしてみてください。

【空飛(と)ぶ車」の作り方(動画)】

完成(かんせい)した作品を確認(かくにん)しよう

完成(かんせい)した作品は、左右上下いろいろな方向から見て気になるところがあれば何度でも修正(しゅうせい)しましょう。画面をアップにして近くから見る「虫の目」だけでなく、遠くから見る「鳥の目」を持つことが大切です。

「マインクラフトカップ」では、作品を作る進め方が分からない人のためにワークブック(外部リンク)が用意されています。ワークブックを使って自分のアイデアを整理し、作品作りにチャレンジしてみてください。

※注意:ワークブックのダウンロードには「マインクラフトカップ」の登録(とうろく)が必要です

「マインクラフトカップ」公式(こうしき)のワークブックの一部

自由研究まとめ方の工夫(くふう)

作品が完成(かんせい)したら、次のようなポイントをまとめた用紙もいっしょに提出(ていしゅつ)しましょう。

  1. 作品のタイトル
  2. 「マインクラフト」で作った作品の写真
    • パソコン画面のスクリーンショットを、印刷(いんさつ)して用紙にはろう
  3. 作品で表現(ひょうげん)したこと
    • 作品に取り入れた技術(ぎじゅつ)によって、ウェルビーイングなまちをどうすれば実現(じつげん)できるか、まとめてみよう
  4. 作品作りでこだわったポイント
    • 特(とく)にみんなに見てもらいたい部分を書こう。うまくいかなことがあったなら、それを書いてもOKです
  5. 作品を作るにあたって、本やネットで事前に調べて分かったこと
    • ウェルビーイングなまちを実現(じつげん)するために、作品で取り入れたもののほかに、どんな技術(ぎじゅつ)や人々(ひとびと)の意識(いしき)が必要(ひつよう)だと思ったか、まとめてみよう
  6. ウェルビーイングを実現(じつげん)するためにできること
    • ウェルビーイングなまちを実現(じつげん)するために、今から自分たちにもできると思ったことをまとめよう

イベントに参加して、学びを深めよう

今回作った作品をベースに、「マインクラフトカップ」にチャレンジすれば、自由研究の学びがより深いものになります。第6回大会の作品の受付は20024年8月31日(土)まで。応募方法(おうぼほうほう)や大会参加(たいかいさんか)の流れなどは、公式(こうしき)サイトでご確認(かくにん)してください。

また、こちらの公式(こうしき)サイトでは、「マインクラフト」に関(かん)するイベント案内(あんない)、基本的(きほんてき)な使い方やプログラムのコツなどをしょうかいしたコラムなども更新(こうしん)されているので、ぜひチェックしてみてください。

マインクラフトカップ 公式サイト(外部リンク)

2024年で第6回目となる「マインクラフトカップ」のチラシ

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