国内初の水素燃料タグボートが就航へカーボンニュートラルポート(CNP)構想に貢献するタグボートの脱炭素化

日本財団ゼロエミッション船プロジェクト「水素エンジンゼロエミッション船実証運航コンソーシアム(代表会社:ジャパンハイドロ株式会社)」が開発を進める、水素混焼エンジンを搭載したタグボート「天歐」が2025年10月15日に引き渡されました。
同船はコンソーシアムメンバーである常石造船株式会社が建造し、同じくコンソーシアム代表会社のジャパンハイドロ株式会社が供給する高出力のBEH2YDRO水素混焼エンジン、大容量の高圧水素ガス貯蔵及び供給システムを搭載しています。
水素エンジンゼロエミッション船実証運航コンソーシアムでは水素を燃料とする実証船を2隻建造予定であり、本船はそのうちの1隻となります。
本船に搭載されたBEH2YDRO水素混焼エンジンは、水素と重油を混焼することで、従来の化石燃料のみを使用するタグボートと比べて約60%のCO2排出削減を実現しています。また、大容量の高圧水素ガス貯蔵設備は水素燃料に転換しつつ従来燃料使用時と同等の運航性能の維持を可能としています。
本船は今後2025年から2026年にかけて、実証航行及びバンカリングを含めた実証実験を実施する予定です。
水素燃料タグボート「天欧」の概要
全長 × 船幅 × 深さ:38.0m(LOA)× 9.6m × 4.2m
総トン数:300トン未満
主機:BEH2YDRO12気筒水素混焼エンジン2基(4,400馬力級)
使用燃料:水素およびA重油
日本財団ゼロエミッション船プロジェクトについて
公益財団法人日本財団による水素を燃料としたゼロエミッション船の開発に焦点を当て、当該技術開発を支援するプロジェクト。
2050年に内航分野におけるカーボンニュートラルを実現するため、世界に先駆けて水素を燃料とした船舶(ゼロエミッション船)を開発し、実証実験を行います。

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お問い合わせ
日本財団 海洋事業部 海洋船舶チーム
- メールアドレス:zeroemission2050@ps.nippon-foundation.or.jp