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【里親になりたいあなたへ】小池百合子東京都知事からメッセージ(特集/特別編)
執筆:日本財団ジャーナル編集部
さまざまな事情により、生みの親と離れて暮らす子どもたちを家庭に迎え入れて育てる「里親制度」。この特集では全8回にわたって、里親登録するまでの準備や手続きの内容について、実際に里親になることを検討する「山田夫婦(仮名)の体験」をもとに、妻の視点を通してお届けしてきた。
今回は特別編として、社会的養護の取り組みに力を入れる小池百合子東京都知事より、家庭での養育を必要とする子どもたちのためにメッセージをいただいた。
皆さん、こんにちは。東京都知事の小池百合子です。
現在、虐待や親の病気などさまざまな事情により、実の親と暮らすことのできない子どもが、都内に約4,000人、日本全体では約4万5,000人います。このような子どもたちを預かり、温かい家庭的な環境で育てるのが「里親制度」です。
子どもたちが健やかに成長していくためには、特定の大人と信頼のおける愛着関係を築いていくことが欠かせません。信頼できる大人のもとで安心感を得ながら暮らすことで、子どもたちは他者とのコミュニケーション能力や社会性を身につけ、自己肯定感や心身の成長につながっていきます。
里親になるには、一定の要件を満たしていれば、特別な資格が必要ということはありません。また、子どもの養育に必要な心構えや知識は、研修で学ぶことができます。さらに里親となられた後、もし子育ての壁にぶつかったとしても、児童相談所や児童養護施設、乳児院など施設の方々、民間の里親支援機関や里親会が、里親と共に子どもの成長をそれぞれの地域でサポートいたします。
子どもは社会の宝です。私は、子育てに関わる家族の負担を社会全体で支え、「チルドレンファースト」の精神を社会に浸透させることで、この東京を子どもの笑顔あふれる明るい希望に満ちた町にしていきたいと考えています。そして、東京はもとより全国において、里親が地域の中で子育てをすることがごく普通のこととして受け入れられる社会が実現するように、一人でも多くの方に、里親制度に関心を持っていただき、共に子どもたちの未来をサポートしていただきますよう、心よりお願い申し上げます。
里親家庭を支援するフォスタリングマークプロジェクト
日本財団では、里親制度の普及と共に、里親家庭を支えられる社会の創出を目指し、「フォスタリングマーク」をつくりました。「フォスタリングマーク」やこれからこのサイトを通して紹介していくコミュニケーション・ツールは、里親子の皆さんはもちろん、里親制度に関心のある方であれば、どなたでも使えます。私たちと一緒に「里親」を広めませんか?
- ※ 里親には養子縁組を前提とする養子縁組里親もいますが、今回の記事においては、養子縁組をせず、一定期間子どもを預かる養育里親(東京都においては養育家庭(里親))について記載しています
- ※ 里親にまつわる制度は、自治体によって異なります。詳細はお住いの地域を管轄する児童相談所までお問い合わせください
この連載記事を制作するに当たって、多大なご協力をいただいた東京都福祉保健局の皆様には心より感謝申し上げます。
- ※ 掲載情報は記事作成当時のものとなります。