「第5回 知的障害者インクルージョン実践セミナー2026」知的障害者の一人暮らしについて
~海外の実践に学ぶ、支援の考え方と手法~

2022年、国連・障害者権利委員会は日本に対し、障害者の地域生活の保障や長期入所の在り方について厳しい勧告を行いました。今、日本は「知的障害者が地域で当たり前に暮らす社会」をどのように実現するのかが問われています。日本財団では、こうした課題に向き合うため、海外の先進事例を日本につなぐ全6回シリーズ「知的障害者インクルージョン実践セミナー2026」開催します。

第5回のテーマは「知的障害者の一人暮らしについて」です。日本では、知的障害者の地域生活の場としてグループホームなどの量的拡大が進む一方、重度訪問介護等の支援を活用しながら一人で暮らすことは、いまだ限られた選択肢となっています。

一方、北欧や北米を中心に、障害者本人の意思や自己決定を尊重し、地域での自立した生活を支えるパーソナルアシスタンスの仕組みが発展してきました。

本セミナーでは、こうした海外の制度と実践を通じて、障害の程度にかかわらず、本人が「どこで、誰と、どのように暮らしたいか」という意思を尊重し、必要な支援を組み立てる考え方を学ぶとともに、知的障害者にとっての「一人暮らし」という選択肢と、それを支える仕組みについて考えます。

講師には、スウェーデンの心理療法士で家族・ネットワーク療法を専門とするヘレナ・カルンストローム氏(Heléna Karnström)をお招きします。同氏は35年以上にわたり障害者やその家族への支援に携わるとともに、自らも40年以上、24時間のパーソナルアシスタンスを利用しながら、同国の自立生活運動に参画してきました。

講演では、「スウェーデンにおける知的障害者の一人暮らしの実践と課題」と題し、知的障害者の一人暮らしを支える制度や仕組み、パーソナルアシスタンスの役割、本人の意思や自己決定を尊重した生活支援のあり方、さらに制度の地域格差や支援の継続性といった課題についてお話しいただきます。

さらに、日本の行政経験者、現場実践者、研究者とのパネルディスカッションを通じて、日本において「一人暮らし」を現実的な選択肢として広げていくために何が必要なのか、海外の実践を手がかりに議論を深めます。

障害のあるご本人やご家族、支援者、行政関係者、福祉事業者、企業関係者など、多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

登壇者プロフィール

講師:

ヘレナ・カルンストローム(Heléna Karnström) 氏

心理療法士(家族・ネットワーク療法専門)、パーソナルアシスタンス/リーダーシップ研修講師

家族療法・ネットワーク療法を専門とするスウェーデンの心理療法士。パーソナルアシスタンスおよび障害者支援の分野において35年以上の経験を持つ。同国の自立生活運動の初期から活動し、24時間のパーソナルアシスタンスを利用しながら40年間生活している当事者でもある。一人ひとりが自分自身の希望や意思を表現し、自らの声を持って自分の人生を決めていくことを支える活動に取り組んでいる。

写真:ヘレナ・カルンストローム氏

パネリスト:

小野寺 徳子 氏

元厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課長

1989年早稲田大学教育学部卒業。1990年労働省入省。
山梨労働局職業安定部長、埼玉労働局職業安定部長、厚生労働省職業安定局総務課主席職業指導官、同局障害者雇用対策課長、福岡労働局長等を歴任。法定雇用率の引き上げや雇用の質の向上に向けた制度改正に取り組むなど、職業安定行政及び人材開発行政に長年従事。

写真:小野寺 徳子氏

児玉 雄大 氏

株式会社ヒビノクラシ 代表取締役

2016年から知的障害のある人の自立生活支援に携わる。2021年5月に合同会社ヒビノクラシを設立し、重度訪問介護事業所「自立生活支援ヒビノクラシ舎」を開設。2022年には「ヒビノクラシ富士見台カフェ」をオープン。2025年11月に株式会社ヒビノクラシへ組織変更。「制度で支え、制度の外で遊ぶ」を合言葉に、東京都練馬区を中心に、現在11名の知的障害のある人の地域での自立生活を支えている。

写真:児玉 雄大 氏

鈴木 良 氏

同志社大学社会学部社会福祉学科 教授

NPO法人ラルシュ・デイブレイク(カナダ)のグループホーム職員、京都女子大学助教、琉球大学准教授などを経て、現在は同志社大学社会学部社会福祉学科教授。カナダやスウェーデンにおける脱施設化やパーソナルアシスタンス制度、障害者の自立生活移行などを研究。著書に『脱施設化と個別化給付』(現代書館、2019年)、『スウェーデンにおける障害者のパーソナルアシスタンス制度』(明石書店、2025年)、『知的障害者の施設解体』(現代書館、2025年)など。

写真: 鈴木 良 氏
開催日時 2026年10月24日(土)13時~
開催場所 日本財団2F大会議室
(〒107−8404 東京都港区赤坂1丁目2番2号)
主催 日本財団
申し込み方法 「第5回知的障害者インクルージョン実践セミナー」お申し込みフォーム(外部リンク)
応募期間 10月16日(金)
参加費 無料