大分県と障害者の「親なきあと」支援に関する連携協定を締結「相談」「情報」「住まい」を一体的に支援する「大分モデル」を構築、全国へ

写真
連携協定締結式の様子(写真左から、日本財団会長 尾形武寿、佐藤樹一郎 大分県知事)

この度、日本財団と大分県(知事 佐藤樹一郎)は、障害者の「親なきあと」支援に関する連携協定を締結しました。
当財団が2025年に実施した全国調査では、障害のある方の家族の85.5%が「親なきあと」に不安を感じており、重度知的障害者の家族では92.5%に上ることが明らかになりました。
大分県は、2016年に全国に先駆けて「障害のある人もない人も心豊かに暮らせる大分県づくり条例」を制定し、「家族が亡き後の生活」の困難の解消に努めることを県の責務として位置付けてきました。また、社会福祉法人大分県社会福祉事業団と連携して、県内6か所に「親なきあと」相談室を設置するなど、先進的な取り組みを進めています。
本協定では、大分県が培ってきた経験や知見と、当財団の支援・展開ノウハウを活かし、今後3年間で総額10~15億円規模の助成を視野に入れ、以下の3つを柱とした「大分モデル」の構築を目指します。

  1. 相談:「親なきあと」相談員の人材育成(約1,000名)、相談室の全国普及と制度化
  2. 情報:デジタル版「支援引継ぎカルテ」(仮称)のアプリ開発とモデル試行
  3. 住まい:重度障害者の「住まい」の選択肢を拡充するモデル整備

今後、当財団は、大分県及び県内の社会福祉法人や関係機関等と連携しながら、これらの取り組みを一体的に推進します。また、大分県で構築する支援モデルを全国の自治体へ展開するとともに、持続可能な支援体制の構築を目指してまいります。

関係者コメント

佐藤 樹一郎(大分県知事)

障害のある方の「親なきあと」を支える取り組みは、大変重要であると認識しています。今回の協定締結を契機に、日本財団と連携して支援体制の充実を図り、大分県での取り組みを通じて、日本全体の福祉の向上につなげていきたいと考えています。

写真:佐藤 樹一郎(大分県知事)

尾形 武寿(日本財団会長)

重い障害がある方のケアは長年にわたることが多く、親をはじめとする家族が365日24時間、その方の生活を支えているケースも少なくありません。これまで家族が担ってきた支援を次の支援者へ円滑に引き継ぎ、本人が安心して暮らし続けられる仕組みづくりが重要です。大分県での実践を通じて、全国どこでも障害のある方とその家族が「親なきあと」を見据えた支援を受けられる社会を実現していきたいと考えています。

写真:尾形 武寿(日本財団会長)

背景及び日本財団の取り組みについて

障害者の「親なきあと」には、住まいや生活支援、成年後見、相続、財産管理など、将来にわたる様々な課題があります。これらは福祉だけでなく、法律、税務、ファイナンス、ライフプランニングなど、多岐にわたる分野にまたがるため、相談先が分からない、適切な支援につながりにくいといった問題があります。
当財団は、こうした課題の解決に向けて「障害者の『親なきあと』サポートプロジェクト」を推進しています。今回の大分県との連携協定を通じて、実践モデルを構築し、その成果を全国に広げることで、障害のある方とその家族が将来への不安を抱えることなく、安心して暮らし続けられる社会の実現を目指します。